妊婦さんが使える便秘薬はあるの?【体験談・注意点など】

妊婦さんが便秘薬を使う際は医師に必ず相談しよう

医者と妊婦

妊娠すると、妊婦さんにはいろいろな問題が降りかかってきます。その一つが「便秘」。対策として便秘薬を使おうと考える人も多いでしょうが、安易に飲んでしまうのは危険です。

実は妊娠中便秘薬を使用する際は、必ずお医者さんのアドバイスが必要なのです。

今回は妊娠中の便秘薬の注意点について、詳しく解説していきます!

便秘になった妊婦さんの体験談

まずは妊娠中便秘になったという人達の体験談を見てみましょう。妊婦さん達は一体どんな経験をしたのでしょうか。

便秘がちになり、妊娠中は極力下剤に依存したくなかったのでヨーグルトをとるようにしていました。(31歳)

出典:妊娠中期便秘 ゼクシィBaby|妊娠中期の便秘についての説明や妊婦さんの体験談

鉄剤を服用していて便秘になりやすいので、便秘改善の為にバナナを食べていました。(32歳)

出典:妊娠中期便秘 ゼクシィBaby|妊娠中期の便秘についての説明や妊婦さんの体験談

一度、明け方に左のわき腹が猛烈に痛くなり、起きあがれないほどになりました。病院に行ったところ、子宮が大きくなって腸が圧迫されたことによる便秘とのことでした。ちょっと恥ずかしかったけれど、本当に痛くて会社を休んだほどだったし、妊婦は便秘との戦いだよーと先生に言われ、侮れないなと実感しました。

出典:妊娠中期便秘 ゼクシィBaby|妊娠中期の便秘についての説明や妊婦さんの体験談

便秘で4日出ない日が繰り返していたので、下剤を使用し解消しました。

出典:妊娠中期便秘 ゼクシィBaby|妊娠中期の便秘についての説明や妊婦さんの体験談

以上が妊婦さん達の体験談ですが、それぞれいろいろな工夫をして対処しているのがわかります。さつまいもやバナナといった食物繊維の多い食べ物を摂ったり、または下剤を使用したりと、本当に苦労している様子が伝わってきます。

なぜ妊婦さんは便秘になりやすいの?

お腹をおさえる女性

ご紹介した体験談からもわかるように、妊婦さんは便秘になりがち。しかし、一体なぜなのでしょうか?その原因について見ていきましょう。

①ホルモンバランスの変化

妊娠すると黄体ホルモン(プロゲステロン)というホルモンが多く分泌されるようになりますが、この黄体ホルモンは子宮内膜を厚くするとともに、消化器の筋肉をゆるめる働きが。

そのため腸の動きが鈍って便が出にくくなり、便秘になりやすい状態になります。

②子宮による腸の圧迫

妊娠中期を過ぎるとだんだん妊婦さんのお腹も大きくなってきますが、それにつれて子宮の周りの腸が圧迫されるようになってきます。

そのために腸の働きが鈍ったり、血流が悪くなることで便秘になりやすくなるのです。

③運動不足

多くの妊婦さんが陥りやすいのが、運動不足の症状です。妊娠初期にはつわりで苦しめられ、中期や後期にはお腹が大きくなるために、なかなか体を動かせなくなってしまいます。

そのため腹筋が弱って排便しづらくなり、便秘になるわけです。

④疲労やストレス

妊娠すると、不安や体の変化でストレスが溜まりがち。またホルモンバランスが乱れるせいで精神的にも不安定になり、さらに運動不足のために疲れを感じやすくもなります。

こうした疲労やストレスにさらされると、自律神経のバランスが乱れて腸の働きが鈍り、便秘になりやすくなるのです。

⑤つわりによる食物の変化

妊娠初期にはつわりの症状に苦しむ妊婦さんが大勢いますが、これによって食生活も変化しがち。水分が取れなくなったり食物繊維が足りなくなることで、便が硬くなって便秘が起こりやすくなるのです。

また食が細ることで便の嵩が減ってしまうことも、便秘につながりやすくなります。

妊婦さんが使える便秘薬にはどんなものがある?

妊婦さんが便秘薬を使うときには、まず種類に気をつけなくてはいけません。

では、妊婦さんが使える便秘薬にはどんなものがあるのでしょうか。以下で見ていきましょう。

①マグミット錠

マグミット錠は酸化マグネシウムを主成分とする便秘薬で、産婦人科でも一般的に処方されている薬です。

酸化マグネシウムは腸管から吸収されないため、腎機能が正常であれば、血液中のマグネシウム濃度を心配する必要もありません。

大量に服用すると子宮収縮が促進されるおそれもありますが、通常の量を守っていれば妊婦さんにも安全性の高い便秘薬です。

②ラキソベロン

ラキソベロンはピコスルファートナトリウムという成分を主成分とする便秘薬です。

ピコスルファートナトリウムは大腸を刺激するほか、便の水分を保持して排便を促してくれる効果があります。その一方で胃や腸では吸収されず、ほとんど便となって排出されるので、赤ちゃんへの影響も心配ありません。

内用液タイプと錠剤タイプがありますが、ほとんどの病院では内用液が処方されています。

③桂枝加芍薬湯(けいしかしゃくやくとう)・小建中湯(しょけんちゅうとう

桂枝加芍薬湯、小建中湯はどちらも漢方薬です。

桂枝加芍薬湯は桂枝湯を基本にして、芍薬の量を増やした薬。胃腸の働きを整え、下痢や便秘を改善してくれる効果があります。大黄を含んでおらず、妊婦さんにも安全性の高い便秘薬となっています。

小建中湯もまた整腸作用があり、大黄を使っていないために妊婦さんでも安心して飲めるようになっています。

妊娠中に市販の便秘薬を使う際の注意点

RISK

このように妊婦さんが使える便秘薬はいくつかありますが、市販の便秘薬を使う際に注意すべき点もあります。そのポイントについて見ていきましょう。

①服用前に必ず医師に相談しましょう

市販の便秘薬を使う際には、事前に必ず医師に相談しましょう。普段から便秘薬を飲んでいるとついそのまま使ってしまいたくなりますが、場合によっては妊娠中にNGな成分が含まれていることも。

くれぐれも自己判断は避け、お医者さんに確認を取っておくことが必要です。

②妊娠超初期・初期は特に服用を避けましょう

比較的安全性の高い便秘薬といっても、妊娠の時期によっては使用を控えた方がよいこともあります。

妊娠4週~7週ごろの超初期・初期は、胎児の主要な器官が形成される大事な時期。この時期に腸に刺激を与えると最悪流産の危険もあるため、特に便秘薬は服用を避けた方が良いでしょう。

③センナや大黄の成分は避けましょう

センナや大黄は、ともに便秘薬として漢方によく用いられる成分です。しかし、これらを妊婦さんが飲むのはNGとされています。

その理由は、これらの成分が子宮収縮作用を持つことにあります。それにより早産や流産のリスクがあるため、妊婦さんには向かないのです。

④用法用量は必ず守りましょう

便秘薬に限りませんが、薬の用法や用量は必ず守って服用するのが大切。効き目が薄いからといって、勝手に量を増やすなどはNGです。

大量に便秘薬を服用した場合、子宮収縮を誘発する恐れもあります。服用前には、必ず注意書きを読むようにしましょう。

⑤あくまで補助的な役割として使用しよう

「便秘薬はあくまで補助」ということも忘れないようにしましょう。

薬だけ飲んでいれば、便秘が改善するわけではありません。その前に食事や生活習慣を見直すことが一番大切です。

その上で症状が続くようなら、便秘薬を使うようにしましょう。

妊婦さんが便秘薬を飲む前にできる対策方法

妊婦さん

上の項で便秘薬以外の対策も必要と述べましたが、具体的にはどんな方法があるのでしょうか。詳しく見ていきましょう。

①生活リズムを正す

まずは生活のリズムを見直すことが大切です。就寝時間や起床時間、食事やお風呂など、毎日の生活リズムを一定に整えるようにしましょう。

規則正しい生活をすることで、体調も整いやすくなります。ストレスも減って、腸の働きも安定しやすくなるはずです。

②トイレを我慢しない

排便をスムーズにするには、便意を我慢しないということも大切です。

トイレを我慢しすぎると、便秘はますます悪化してしまいます。少しでも便意を感じたら、なるべくすぐにトイレに行くようにしましょう。

また便意がなくても朝食後はトイレに座ってみるなど、習慣づけをすることも有効です。

③座りっぱなしを止める

一日中座りっぱなしなど、長時間同じ姿勢でいることもよくありません。動かないことで血流が悪化し、腸の働きが鈍って便秘になりやすくなるのです。

また背中を丸めたりそらせたりするのも、便秘にとっては悪影響。なるべく姿勢をまっすぐに保ち、腹筋や背筋を鍛えることで排便もしやすくなります。

④軽い運動をする

前にも触れたように、妊婦さんの多くは運動不足に陥りがち。運動しないことで筋力も弱り、排便もしにくくなってしまいます。

もちろん激しい運動は禁物ですが、ウォーキングなどの軽い運動を心がけることで便秘解消につながりやすくなるでしょう。

ただし妊娠初期から運動を行う場合は、事前に医師への相談をおすすめします。

⑤不溶性食物繊維と水溶性食物繊維をバランスよく摂る

便秘解消にはバランスの取れた食事が欠かせません。とりわけ、食物繊維の摂り方が重要なポイントとなります。

食物繊維には水溶性と不溶性の2種類がありますが、この2つをバランスよく摂ることが大切。比率としては、不溶性2に対して水溶性1の割合がベストと言われています。

⑥水分補給を意識する

便秘は便の水分が少なくなることで起こります。水分が不足した便は硬くなり、排出しにくくなるのです。そこできちんと水分補給することが、便秘解消の大事なポイントとなります。

一日に必要な水分量は大体1.5リットル~2リットルと言われています。また一気に飲むのではなく、少しずつに分けて飲むのも大切です。

⑦夫と相談してストレスのたまらない生活を目指す

前述のように、妊婦さんは何かとストレスも溜まりがち。しかし気分がイライラするほど、便秘も悪化しやすくなってしまいます。

少しでもストレスを減らすためには、パートナーの理解が欠かせません。夫と話し合って家事を分担してもらったり、リフレッシュのための時間を作るなどしてもらいましょう。

便秘薬を服用する際は必ず医師に相談してからにしよう!

いかがでしたか?このように、妊婦さんが便秘薬を服用する際は十分な注意が必要となっています。用法・用量を守って飲むのはもちろん、事前に医師のアドバイスを受けるのも欠かせません。

含まれる成分によっては流産などのリスクもありますから、くれぐれも自己判断で飲むのは控えましょう。また、薬だけでなく生活習慣や食事を見直すことも重要ですよ。