妊娠線は予防すれば防げる可能性がある
妊婦さんにとって頭の痛い問題の一つに、妊娠線があります。妊娠線とはお腹などにできる肉割れのことですが、実に80%の妊婦さんに起こるというデータも。しかし、妊娠線は適切な対策を講じることで予防することもできるのです。
今回は妊娠線を防ぐための対策法について、いろいろと解説していきます。また、おすすめの予防クリームについてもご紹介します。
妊娠線ができる部位と症状
妊娠線というとお腹周りのものがクローズアップされることが多くなっていますが、それ以外の部位にも出来ることがあります。
妊娠するとボリュームアップするバストや太もも、二の腕やお尻といった部分には、妊娠線ができる可能性が少なくありません。
一方妊娠線の症状は、皮膚の下にひび割れたような跡が複数できるようになっています。
正中線との違い
妊娠線と混同されやすいのが、「正中線」と呼ばれるものです。
妊娠してお腹が大きくなると、お腹の真ん中あたりに縦線が一本浮かび上がることがあります。しかしこれは元からのもので、個人や性別関係なく誰にでもある線です。
普段は紛れていますが、お腹が大きくなることにより目立ち初め、さらにそこへメラニン色素が溜まることでくっきりと浮かび上がるようになっています。
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妊娠線を対策しなかった人たちの声
ここで一旦、妊娠線に対する予防をしなかったという人たちの声を聞いてみましょう。果たしてその結果はどうだったのでしょうか。
日本では妊娠線対策のクリームも売ってますが、こちら(スペイン)では、オリーブ油を塗るみたい。でも私は何もせず、結果、妊娠線ができてしまいました。トホホ。 (バルセロナ、NY、30代)
妊娠線に関しては、特になにも対策をしなかったので、しっかりできてしまいました。 (埼玉県、Y.Y、20代)
特に何もしませんでした。結果、妊娠線はできました。 (和歌山県、みかん、38歳)
一人目の妊娠の時も何も気にせずいても妊娠線が出なかったので、二人目も全く気にせず、何も対策はしませんでした。 (静岡県、Y.M、30代)
以上、妊娠線対策を特に何もしなかったという人達の声でした。何も気にしなかった結果、やはり妊娠線ができてしまったという人が多く見られました。
その一方で何もしなかったけど大丈夫だったという人もおり、これについては個人差もあるようです。
妊娠線を対策した人たちの声
続いては逆に、妊娠中に妊娠線対策をしていたという人たちの声を聞いてみましょう。効果の有無はどうだったのでしょうか。
妊娠線専用のクリームというのは、特に使いませんでした。でも、皮膚の保湿が大事、と雑誌で読んでいたので、普段から香りが大好きで使っているBODY SHOP のボディーバター(パパイヤの香りとマンゴの2種)を気分に合わせてぬりぬりしていました。それがよかったのかどうか、幸い、2回とも妊娠線はできませんでした♪ (神奈川県、F.I、30代前半)
絶対に妊娠線を作りたくなかったので、早い時期からクリームを塗って気をつけておりました。毎日お風呂あがりに塗ったおかげか、妊娠線はできず、ほっとしました。 (静岡県、こうたんママ、26歳)
姉が妊娠したときに、すいかのような妊娠線ができていたのを見て、そうならないように必死でベビーオイル(専用クリームでなかったけど)でマッサージしていたら、大丈夫でした! (大阪府 MW.30代)
3ヶ月頃から市販の保湿剤を全身に塗っていましたが、臨月に入った途端に下っ腹に真っ赤な線がたくさん…。肉割れのように窪んでいるから、これは間違いなく妊娠線なんだと理解した瞬間、しばらく放心状態で鏡を見つめてました…。
こちらはしっかり妊娠線対策をしていたおかげで、妊娠線ができずに済んだという人が多くいました。やはりまめに対策をしておくことで、妊娠線を予防しやすくなるようです。
一方で、市販のクリームを塗っていたが妊娠線ができてしまったという人も何人か見られました。
妊娠線ができる時期
妊娠線はいつごろできるのでしょうか?
これについては個人差もありますが、大体妊娠6ヵ月ごろから出来始めることが多いようです。この時期はお腹もどんどん大きくなってくるため、妊娠線の原因である皮膚の断裂も起きやすくなっています。
場合によっては出産直前の妊娠10ヵ月でできたという人もおり、妊娠中期~後期ではいつできてもおかしくないと言えます。
妊娠線ができる原因・要因
妊婦さんにはショックな妊娠線ですが、どうして起きるのでしょうか?その原因や要因について詳しく見てみましょう。
①体型の急激な変化
妊娠線の主な原因の1つが、妊娠による体型の変化です。
胎児の成長に伴ってお腹が大きく膨らみだすと、皮膚が急激に引っ張られて皮下組織が断裂を起こします。すると、そのあとがひび割れのように浮かび上がるというのが妊娠線の仕組みです。
②ホルモンバランスの変化
もう一つの主要な原因が、ホルモンによる作用です。
妊娠すると、グルココルチコイドというステロイドホルモンの分泌が盛んになります。このホルモンの働きによりコラーゲンの生成が鈍り、肌が弾力を失って断裂を起こしやすくなるのです。
③お肌の乾燥
妊娠線の発生に大きく関係しているのが、肌の乾燥です。妊娠線は肌が弾力を失うことによりできやすくなりますが、潤いのない肌はよりそのリスクが高まります。
そのため乾燥肌の人は、そうでない人に比べ妊娠線ができる可能性が高いと言えます。
妊娠線のできやすい人
妊娠線ができやすい人には、一定の傾向があります。
以下のような人は特に注意が必要です。当てはまっていないかどうか、チェックしてみてください。
①皮下脂肪が多い人
脂肪が多いほど妊娠線はできやすくなります。実は、皮下脂肪は伸縮性がなく伸びる力に弱いのです。そのため急にお腹が大きくなると、その力に逆らえず断裂を起こしやすくなります。
ですから一般的に肥満体質の人ほど、妊娠線が多く現れるようになっています。
②乾燥肌な人
前述のように、乾燥肌の人ほど妊娠線に注意する必要があります。
保湿が十分であれば肌は適度な伸縮性を持つため、妊娠の体型変化にも対応することができます。しかし普段から乾燥気味の肌の場合、妊娠することでより乾燥して断裂を起こしやすくなりますから、一層注意が必要です。
③双子などの多胎妊娠をしている人
双子や三つ子などの多胎妊娠の場合、妊娠線のリスクは最も大きくなります。
1人の場合でも妊婦さんのお腹は大きく膨らみますが、多胎妊娠の場合はその比ではありません。皮膚の膨張も限界になり、何もケアしない場合は妊娠線があちこちにできてしまいます。
④経産婦の人
前に一度以上出産を経験している人の場合、妊娠線のリスクは高まります。以前の妊娠で子宮が大きくなっている分、予想を超えておなかが膨らみやすくなるためです。
また1人目は大丈夫だったからと対策を怠ったせいで、2人目の時には妊娠線ができたという人も少なくありません。
⑤小柄で痩せ体型な人
小柄でやせ型、さらに身長の低い人もまた、妊娠線には注意が必要です。
小柄な妊婦さんでも、お腹の赤ちゃんは通常の大きさに成長します。一方そうした人の皮膚面積は比較的小さいため、お腹の皮が強く引っ張られて断裂しやすくなるのです。
妊娠線の予防・対策方法
妊娠線は一度できてしまうとなかなか消えません。そのため、予防が何より大切になります。ここでは妊娠線の予防法について見ていきましょう。
①妊娠線予防クリームやオイルを使用する
妊娠線の予防には、保湿が一番重要になります。そのためには、妊娠線予防クリームやオイルといったものを使うのが効果的です。
これらは肌を保湿し乾燥から守ってくれるので、妊娠線をできにくくしたり被害を最小限に抑えやすくなっています。
②体重管理をする
前述のように、妊娠線は太っている人ほどできやすくなります。そのため、妊娠中の体重管理も重要になってきます。
特に妊娠中期以降は太ってしまうことが多いため、要注意です。くれぐれも急激な体重増加には気をつけましょう。
③栄養バランスをしっかり意識する
体重管理を効果的に行うには、栄養バランスの取れた食事が必要になります。
急激な体重増加を避けるためには、カロリーや脂肪を抑え、なるべくバランスよく栄養を摂取しなくてはなりません。野菜や魚介類、豆類などいろいろな食材を摂るよう心がけましょう。
④さらし・ガードル・コルセットなどのサポーターを使う
お腹の皮膚の急激な伸びを抑えるためには、マタニティガードルや腹帯などの使用も効果的です。前述のような妊娠線予防クリームなどを併用すると、より効果がアップします。
またお腹の冷えや腰痛対策にもなりますから、妊婦さんにはメリットが多い方法となっています。
妊娠線予防クリームの効果的な塗り方
妊娠線対策として有効な予防クリームですが、どうやって塗ればよいのでしょうか。ここでは効果的なクリームの塗り方について見ていきましょう。
①節約しすぎず適当な量を塗る
妊娠線予防クリームは、肌に適量を塗ることが大切です。量を節約しようとすると、十分な効果が得られないこともあります。
クリームの適量は製品によっても異なりますが、予防したい範囲にしっかり塗りこむよう心掛けましょう。
②妊娠線ができやすい箇所を中心に塗っていく
妊娠線予防クリームは、妊娠線ができやすい箇所を中心に塗ることがポイントです。
最もできやすい下腹部はもちろん、バストの下部やお尻、脚の付け根や太ももの内側といった部分も、忘れず念入りにケアしておきましょう。
③妊娠線予防クリームとオイルを併用する
より効果的に肌を乾燥から守りたいなら、妊娠線予防クリームとオイルを併用するのもおすすめです。
クリームタイプは塗りやすく効果も持続しやすいというメリットがありますが、オイルは浸透性や伸びが良いというメリットがあります。クリームを塗った後にオイルを塗ることで、より保湿効果もアップしやすくなります。
④優しくマッサージする
妊娠線予防クリームを塗る時は、手のひらで優しく丁寧にマッサージをしましょう。
まず下腹部の中心に両手を当て、お腹の上まで弧を描くように持ってきます。今度はその内側を同じような動きで塗り、つづいてさらにその内側、おへその上を通るように塗ります。
これを何度か繰り返しましょう。あくまで優しく行うのも忘れずに。
妊娠線予防クリームの時期別使用頻度
妊娠線予防クリームは、なるべく早くから使い始めるのが理想です。しかし、その頻度は妊娠の時期によって異なります。
妊娠初期にはつわりがあるため、無理をせず1日1回塗る程度で良いでしょう。安定期に入る中期ごろからは1日2回程度に増やし、お腹が大きく膨らむ後期には1日3~4回程度行うのが適当です。
また出産後も、1日2回程度塗ってケアを怠らないようにしましょう。
オススメの妊娠線予防クリーム
それではここで、おすすめの妊娠線予防クリームを紹介しておきましょう。
「ベルタマザークリーム」は、葉酸サプリでもおなじみのベルタが販売している妊娠線予防クリーム。シラノール誘導体やコエンザイムQ10といった保湿成分が含まれ、皮膚を効果的に保湿して妊娠線をできにくくしてくれます。
また無添加オーガニックですから、安全性についても安心。さらに定期便では初回92%オフ(1個500円)と、価格面もお得となっています。
妊娠線を早めに予防しておこう!
このように、妊娠線はクリームなどでしっかり対策を取っておくことが大切です。一度できると完全に消すのは難しいことから、早めのケアがポイントになります。
特にお腹が大きくなり出す妊娠5~6ヵ月ごろには、保湿対策を始める必要があります。出産後もキレイな肌を保つために、妊娠線の予兆が出る前の適切な予防措置を欠かさないようにしましょう。