葉酸サプリを飲むと子供が喘息になる副作用がある?その回避方法は?

葉酸サプリを後期まで飲み続けると子供が喘息になる?!

葉酸は赤ちゃんに、先天性の神経管閉鎖障害が起きるリスクを軽減する効果がある栄養素。妊婦は積極的に摂るよう推奨されていますが、葉酸サプリが子供に喘息を引き起こすという噂も…。親として聞き逃せないですよね。

今回は葉酸と子供の喘息との関係を解説しながら、正しい葉酸サプリの摂取方法について解説していきます。

『葉酸を飲むことで子供が喘息になる』は嘘!

結論から言いますと、葉酸が赤ちゃんや子供に喘息を引き起こすということはありません。葉酸はそもそも水溶性のビタミンB群に属する栄養素。遺伝子の複製をサポートして体中の細胞を再生させ、新しい血液を作り出して血液をベストな状態に保つ役割を担っていますが、これらの作用は喘息の発症には全く関わりがないのです。

赤ちゃんに影響があると聞くと不安になってしまいますが、葉酸と喘息の関係に、必要以上に神経質になる必要はありません。決められた用法・用量をまもって、妊娠中でも安心して葉酸サプリを活用しましょう。

葉酸と喘息についての研究論文が発表された

葉酸が子供の喘息を引き起こすと指摘したのは、オーストラリアで発表された「小児喘息に対する妊娠中の補給葉酸の影響:予測出生コホート研究」と題する研究論文です。

これは1998~2005年の間に収集されたオーストラリアの予測出生コホート研究のデータを用いて、小児喘息と妊娠中の母体の葉酸摂取の因果関係を調査したものです。この研究論文の考察では、妊娠後期に母体が葉酸を過剰摂取すると、子供に喘息が発症しやすいという結果が導かれています。

【結論】1日400μg以内の摂取なら問題はない。

OKを出す女医さん

ただし、この論文は一部の研究機関が報告したもので、結果が確実なものではないと指摘する研究者もいます。

誤解をしてはいけないのですが、この研究論文で導かれているのは、妊娠後期に1日に1000μgの上限を超えて合成の葉酸サプリメントを過剰摂取し続けた場合、小児喘息のリスクが向上するという結果です。逆に言えば、一日の摂取目安を守って葉酸を摂るぶんには、葉酸で喘息が起きることはないといえるのです。

妊娠前・初期・中期・後期の適切な摂取量とは?

妊婦さん

葉酸は男女にかかわらず、幅広い年代の健康に役立つ栄養ですが、特に必要とするのは、お腹で赤ちゃんを育てる女性です。それぞれのステージによって葉酸の摂取目安量が決まっていますので、食事サプリメントなどから葉酸を意識して摂取していきましょう。

妊娠前

葉酸は卵子と精子が受精し、受精卵が健やかに分割して胎児の体を作っていくのをサポートする役割を担う栄養です。そのためには、妊娠を意識し始めた段階から葉酸を摂取していくことが大事ですよ。

非妊娠時の成人女性の葉酸の摂取目安量は、1日0.24mg(240μg)です。葉酸は健康的な卵子や精子をつくるのにも役立ちますので、できるだけ夫婦で葉酸摂取を意識して、赤ちゃんを宿す準備を始めましょう。

妊娠初期

妊娠2ヶ月から4ヶ月頃までの妊娠初期は、赤ちゃんの脳や神経系などの主要な部分が形成される、大事な時期です。細胞分裂がさかんになり、体の中でどんどん葉酸が消費されていきますので、妊娠初期だけは通常よりも多めに、1日0.48mg(480μg)の葉酸を摂取することを心掛けましょう。

葉酸が属するビタミンB群には、ホルモンバランスを整える作用もありますから、つわりなどの不調に対しても良い効果が期待できますよ。

妊娠中期

葉酸は妊娠初期だけ必要と思われがちですが、妊娠期間を通して母体と赤ちゃんの健康をサポートしてくれます。妊娠5~7ヶ月の妊娠中期には、赤ちゃんのためにと多めに葉酸を摂る必要はありませんので、1日0.24mg(240μg)を目安に葉酸を摂取しましょう。

葉酸には血中のホモシステインを抑制する働きがありますから、母体の妊娠中毒症を予防して、流産のリスクを減らす効果が期待できます。

妊娠後期

妊娠8~10ヶ月の妊娠後期には、葉酸を積極的に摂ることで母体の血液が増え、貧血を予防する効果が期待できます。1日0.24mg(240μg)を目安に葉酸を摂って、早産のリスクを減らして安全な出産につなげましょう。

妊娠後期は産後に赤ちゃんに与える母乳を準備する、大事な時期でもあります。母乳も血液から作られますので、妊娠後期は葉酸で健康的な血液を増やして、赤ちゃんに栄養たっぷりな母乳を作っておきたいですね。

過剰摂取をしないように気をつけましょう

葉酸は妊娠前からお腹で赤ちゃんを育てている妊娠期間中、そして赤ちゃんを大きく育てる授乳期まで役に立ってくれる栄養ですが、摂り過ぎはいけません。小児喘息のリスク以外でも、葉酸を過剰摂取することで食欲不振や吐気、むくみや不眠などの悪影響が出る可能性があるからです。

葉酸は20代で1日に0.9mg(900μg)、30代で1mg(1000μg)が摂取上限と決められています。妊娠中の女性の体は、特にデリケート。過剰摂取による悪影響も出やすいので、葉酸は摂取目安を守って、安全に役立てていきましょう。

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