妊娠初期に塗り薬を使っても大丈夫?【詳しく解説】

妊娠初期に塗り薬を使っても基本は大丈夫!

医者と妊婦

妊娠初期に塗り薬が必要になる場合もあります。しかし、この時期は赤ちゃんの各器官が形成される大事な時期。そうした時に塗り薬を使うと、赤ちゃんへの影響が心配という人も多いでしょう。

ですが実際には、妊娠初期に塗り薬を使うことは特に心配ありません。今回は、妊娠初期の塗り薬の影響について詳しく解説していきます。

妊娠初期に塗り薬を使って心配になる人は多い

考える妊婦さん

妊娠初期に塗り薬を使うのは抵抗ある、という人は少なくありません。以下では、そうした人の声をいくつか拾ってみました。

妊娠初期にステロイド軟膏を使っていたら、胎児にどんな影響があるんですか? 流産の可能性があるんですか? 今妊娠10週目で、体がすごくかゆくて、ステロイド入っているのを知らずに2週間くらい背中に塗ってました…。

出典:妊娠初期にステロイド軟膏を使っていたら、胎児にどんな影響… – Yahoo!知恵袋

先日、産婦人科で診ていただいた際に、医師が外陰部を診て 「おむつカブレのような一種だね。軟膏を処方しておくから」 と、フェナゾール軟膏5%(ウフェナマート)を処方していただきました。 専門医が用意してくれたものだから大丈夫だとは思うのですが・・・ 妊娠初期の大切な時期に使用しても大丈夫なものなんでしょうか?

出典:妊娠初期の軟膏利用について | 女性のための医療相談掲示板 – 池袋クリニック

生理前にはいつも外陰部が痒くてしかたなくキンダベートとワセリンの混合を塗っています。粘膜にもついてしまいます。 現在、妊娠初期で高温期が続いているからか同じような症状で痒くて眠れないため、同じステロイド外用剤を2日に一度塗ってしまっています。胎児に影響はあるのでしょうか。宜しくお願いします。

出典:妊娠初期の軟膏利用について | 女性のための医療相談掲示板 – 池袋クリニック

このように、妊娠初期にステロイドなどの塗り薬を使用すると胎児に影響するのでは、と心配する人は多いようです。妊婦さんとしては、この心配は当然でしょう。

特に妊娠初期は胎児の器官が形成される大事な時期ですから、妊婦さんの懸念は大きいと思います。妊娠初期の塗り薬の使用については、以下でくわしく見ていきましょう。

妊娠初期に起こりやすい皮膚のトラブルは?

女性

それではここで、妊娠初期に起こりやすい肌トラブルについて見ていきましょう。併せて処方されやすい薬についてもご紹介します。

①ヘルペス

ヘルペスとは単純ヘルペスウィルスというウィルスによって感染する病気で、口の周辺や性器などに水ぶくれができる症状を言います。かゆみを伴い、免疫力が落ちていると発症しやすくなっています。

感染経路としては直接唾液や粘膜に接触することの他、タオルなどから間接的に感染することもあります。

処方されやすい薬

ヘルペスの治療薬は、抗ウイルス薬という薬しかありません。塗り薬と飲み薬があり、どちらもウイルスの増殖を阻害する作用があります。ただし症状を抑えるだけのもので、根治は不可となっています。

②ニキビ

妊娠中ニキビが増えたという人は多くいます。これはホルモンバランスの変化やつわりによる偏食、便秘などが原因で、肌に皮脂や毒素が溜まってしまうことによって起こります。

主に栄養の偏りが関係するため、栄養バランスの改善も必要になります。

処方されやすい薬

妊娠中はニキビの治療薬として使えるものは限られます。近年では、過酸化ベンゾイルの塗り薬やアゼライン酸配合クリームを処方してもらえるようになっています。

③痔

妊娠をきっかけに痔になるという人も少なくありません。痔にはいろいろな種類がありますが、妊婦さんがなりやすいのが「いぼ痔」と「きれ痔」です。

いぼ痔は肛門付近の血行が悪くなっていぼ状に固まるもので、きれ痔は肛門や肛門周辺の粘膜が切れる症状を言います。

処方されやすい薬

痔の治療としては、塗り薬や座薬、内服薬があります。これらは必ず病院で処方してもらうようにしましょう。市販薬を自己判断で使用するのは危険です。

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④アトピー

アトピー性皮膚炎は、原因についてははっきりとは解明されておらず、さまざまな要因が関係していると言われています。子供がなりやすいというイメージがありますが、大人でも発症することは珍しくありません。

妊娠中でも発症することがあり、場合によっては悪化して日常生活に支障が出ることもあります。

処方されやすい薬

皮膚科で処方される薬は、軟膏やクリーム、ローションなどの外用薬があります。これらは妊娠中でも使用が可能です。またステロイド外用薬についても、やはり妊娠中も使用OKとなっています。

⑤カンジタ膣炎

カンジタ膣炎とは、カンジタという真菌(カビの一種)が膣内で繁殖し、炎症を起こす病気です。カンジタは口や喉などにも存在する常在菌ですが、抵抗力が落ちるなどすると急激に繁殖してしまいます。

妊娠中はホルモンバランスの変化や、体力の低下などで特にカンジタ膣炎を起こしやすくなっています。

処方されやすい薬

カンジタ膣炎の治療には、抗真菌剤を膣内に挿入する方法と、塗り薬を用いる方法があります。婦人科での治療は膣内洗浄や抗真菌剤での治療が主となりますが、外陰部へ塗る塗り薬が処方されることもあります。

ステロイドを服用しすぎて出る影響は何?

RISK

ステロイドはアトピーなどの治療に塗り薬や内服薬として用いられます。効果がある一方で、服用量を誤ると副作用の恐れも。

特に妊婦さんがステロイドを大量に服用した場合、赤ちゃんに以下のような障がいが起こる危険があります。

①口唇裂

口唇裂は、生まれた時から赤ちゃんの唇がつながっていない状態を言います。唇のみがつながっていない症状のほか、歯茎もつながらない唇顎裂などの症状もあります。

妊娠初期のステロイド大量服用は、口唇裂の危険を高めると言われています。

②口蓋裂

口蓋裂は、赤ちゃんの上あごがつながっていない状態を言います。口唇裂と合わさった唇顎口蓋裂の割合も高くなっています。

ステロイドを妊娠4~7週の時期に服用すると、口蓋裂を起こす割合が3.35%高くなるという研究結果もあります。

妊娠初期に注意すべき塗り薬の塗り方

妊娠初期の塗り薬は、基本的に心配はありません。しかし、あくまで注意点を守ることが必要です。どんな点に気をつけるべきか、以下で見ていきましょう。

①用法用量を読み、しっかり守る

用法・用量を守ることはどんな薬でも必須ですが、妊娠初期には特に注意が必要です。医療機関ではお医者さんの注意をしっかり聞き、使い方を守るようにしましょう。くれぐれも自己判断で使い方を調整することは禁物です。

②チューブを手にとってから塗る

塗り薬のNGな使用法として、チューブの口を直接患部に当てるという塗り方があります。これは患部に雑菌を繁殖させたり、薬に菌が付着してしまう危険があり、厳禁です。

使う時は、チューブの口から一旦手に取って塗ることを徹底しましょう。

③手を綺麗に洗ってから塗る

事前に手を洗うということも大切です。例えきちんと手に取って塗る場合でも、肝心の手に雑菌が付いていれば意味はありません。

手には普段から常在菌が存在しています。それらが患部につかないようしっかり手を洗うか、綿棒を使うなどしましょう。

妊娠初期に危ないのは塗り薬よりも飲み薬

薬

ここまで見てきたように、基本的に妊娠初期の塗り薬には問題はありません。塗り薬は皮膚などから体内へ吸収されることはほぼありませんから、用法や用量を守っていれば、胎児への影響も心配ないでしょう。

むしろ心配すべきなのは、内服薬の方です。一部の内服薬は、胎児の発達に影響を与える危険があります。妊娠初期に飲み薬を使用する際は、事前に必ず医師に相談して下さい。

どうしても心配な時はお医者さんに相談しよう

OKを出す女医さん

上記のように、妊娠初期でも塗り薬を塗ることは基本的にOKとなっています。しかし、やはり薬を使うのは抵抗があるという人もいるでしょう。

そうした場合は、医師に相談することをおすすめします。適切な治療薬や、他の治療法についても教えてもらえるでしょう。また、症状を改善させるためのさまざまなアドバイスももらえます。

心配な時は、医療機関を受診して確認して見て下さい。

妊娠初期の塗り薬で心配しすぎないようにしよう!

以上のように、妊娠初期の塗り薬にあまりナーバスになる必要はありません。基本的に用法・用量をしっかり守ってさえいれば、赤ちゃんへの影響も心配いらないと言えます。

とは言っても全く心配ないというわけではなく、事前に産婦人科で医師のアドバイスを受けておくのが最善でしょう。特に持病のある方は、必ずお医者さんに確認することをおすすめします。