人工授精のリスクや成功率とは?障害児が生まれやすい?

人工授精のリスク・成功率・障害児について全て徹底解説!

赤ちゃんを望んで不妊治療を始め、医師から人工授精を進められたとき、一番心配なのが人工授精によって悪影響やリスクです。ママの体への負担だけでなく、赤ちゃんに何らかの障害がおきることを心配して、なかなか治療に踏み切れない人も多いですよね。

今回は人工授精の方法について確認をしながら、不妊治療によって起きるリスクや成功率、障害児の出生確率などについて、詳しく解説していきます。

人工授精(AIH)のおさらい

人工授精(AIH=Artificial Insemination by Husband)とは、男性の精子を事前に採取し、女性の子宮内に人工的に注入することで妊娠を目指す、医療技術のこと。

タイミング法で効果がでないときに、次のステップとして検討される、より高度な不妊治療なのですが、現代では6組に1組の割合で不妊治療を受けると言われていて、人工授精の選択を迫られるカップルの数も増えています。

自然妊娠と人工授精の違いとは?

「人工」という呼び名には、「特別」というイメージがつきまといますが、人工授精は決して特殊な治療方法ではありません。人工授精では、あくまでも精子が安全な子宮口にまで至るまでを助けているだけのこと。

子宮内で卵子を見つけ、受精卵となるかどうかは自然妊娠の場合と同じように、精子自体の働きにかかっています。受精そのものは人工ではなく、自然の力によるものだということを、よく理解しておきましょう。

人工授精の方法とは?

人工授精は精液中の精子の数が少ない場合や、運動能力が低いなど、男性側の不妊を克服する効果が期待できます。女性の排卵日に合わせて子宮に精子を送り込むのですが、妊娠確率を高める方法として、次の2つの方法がとられます。

  • パーコール法

採取した精液から不要な物質や奇形精子を取り除き、良い精子だけを選別して子宮に送り込む方法。遺伝疾患回避のため、女の子を産み分けるために使われることがあります。

  • スイムアップ法

採取した精液を遠心分離法で選別し、培養液を足して運動率が良好な精子だけを選別して子宮に送り込む方法。精子の運動率を高める一方で、注入する精子の数が少なくなるというデメリットがあります。

人口受精で痛みはあるのか?

不妊治療に対して、「つらい」とか、「大変」というイメージを持つ女性も多いのですが、人工授精自体は、女性の体に大きな負担を強いるものではありません。ただし、人によっては痛みや不快感を感じることもあるようです。

器具による摩擦・痛み・出血

子宮口に精子を送り込むために、人工授精ではカテーテルを使用します。痛みに弱い人の場合は、膣壁にカテーテルが擦れる圧迫感や痛みを感じやすいですし、カテーテルが子宮頚管を刺激して、一過性の出血を引き起こすこともあります。

精子の注入の際に起こる痙攣

人工授精の方法にも夜のですが、精液を採取したまま、調整せずに注入すると、精液に含まれるプロスタグランジンの影響を受けやすくなります。ホルモンのような働きをするプロスタグランジンには子宮を収縮させる作用があり、人工授精の際に子宮が痙攣し、生理痛のような強い痛みを引き起こします。

人工授精のリスクとは?

痛みの感じ方は個人差があり、人工授精で不快感を感じるのは人それぞれ。ですが、女性の体に対するリスクでより注意をしなくてはいけないのは、排卵誘発剤を使用することの悪影響です。

人工授精をする場合は排卵のタイミングを合わせる必要があり、女性に排卵誘発剤を投与して排卵をコントロールすることも多いです。排卵誘発剤には卵巣が腫れる、卵巣過剰刺激症候群を引き起す可能性があります。

排卵誘発剤の副作用と効果とは?

お腹をおさえる女性

排卵誘発剤は不妊治療で使われるメジャーな薬で、本来の周期によらず女性の卵巣の原子卵胞を成熟させ、排卵を促す作用があります。しかし人工的に排卵を誘発することで、卵巣の腫れる卵巣過剰刺激症候群が引き起こされると、次のような合併症が起きるかもしれません。

  • 血圧の急激な低下
  • 肝機能の低下
  • 腎機能の低下

こういったトラブルは、人工受精の回数を重ねるほど発症リスクが高くなるといえます。

人工授精の成功率

人工授精を受ければ「確実に妊娠できる」と思っている人も多いのですか、成功するかどうかは、施術を受けるカップルの年齢や不妊の原因によってケース・バイ・ケース。平均的には10%前後と、それほど成功率が高いわけではありません。

積極的な医療補助を行わないタイミング療法の場合は、妊娠率が3~5%前後ですから、それに比べれば妊娠する可能性は高いとは言えますが、実際には1回だけでなく、繰り返して人工授精の施術を受けるカップルが多いのです。

人工授精は障害児が生まれやすくなるのか?

本来自然におこわなわれるべき生殖に人の手が関与することで、赤ちゃんへ何らかの弊害を心配する人は多いのですが、人工授精によって障害を持つ子どもが生まれる確率が高まったという研究報告はありません。

2012年にオーストラリアで行われた研究では、体外受精や顕微授精の場合は自然妊娠よりも障害児が生まれる確率が1.28倍になるというデーターが公表されていますが、医学的に人工授精と赤ちゃんの障害との因果関係が証明されたわけではないので、あまり神経質に考えなくても大丈夫です。

人工授精のメリット・リスクを知った上で治療を始めよう

人工受精は危険な医療技術ではありませんが、自然妊娠とは違って多少のリスクがあるのは仕方がないことです。ただし、リスクを心配し過ぎて治療をためらっていると、妊娠できる可能性のある大事な時間が失われてしまいます。それぞれのメリットやデメリットをよく理解したうえで、パートナーとよく話し合って治療を検討していきましょう。

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